2022/05/31

追憶

昨年に死んだ母さんの友人、
たまに母さんの口から彼の昔話を聞いてる。

忘れないように喋る、みたい感じ。

そういえば歳が重ねると他界に逝く友人は増えていくから
「その時に、あの人が...」という話す機会が多くなる。

どうしても過去語りは多くなる。

母さんの立場で考えると、もっと切ないと思う。

死んだ友人がどんどん増えて
自分の残された時間も長くない。

母さんの歳になると病気1つで死ぬことはあり得るから
大事しないといけない。

しかし大事するしかできない。

毎日寝る時に母さんの寝顔を見て手を握って
限られた時間を大事する。

......もしかして俺が結婚して子供があったら
多分そんなの暇がない。

子供が大人になるまで、毎日仕事と子育ちで忙しいだろう。

そしてその前に母さんは気付かないうちにどんどん老いて、
気づいたら死ぬ前の瞬間だろう。

母さんは母さんでそれでいいかもしれない。

「心残りは孫の顔を見られない」と言われましたから。

それは悲しい。でも悲しみを受け入れるしかない。

死は悲しいな。大事な人はもっともっと長く生きてほしい。

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