2021/09/15

くやしい

眠れないので、ちょっと雑な感想を書く。

漫画家になるのは、いろんな条件が必要だった。
面白い漫画を描ける才能はもちろん、
それだけでは足りない。

盤古を描くときに本当に痛感した。
9年も描いて、人生最高な時期をかけて最高な作品を描く
しかし、家庭の事情で色々がぼろぼろ。

両親はもともと、あんまり貯金がない。

父さんは連載序盤で認知症になって、6年間も設施に介護され
毎月は当たり前ように8万円程度の費用を払って
家を持ってないので、さらに8万円の家賃を払う。
その上に生活費もいる。

連載の原稿料なんて、足りない。
9年も連載したのに貯金はほとんど無かった。
本当に言うと、借金はないだけでも奇跡くらいだ。

連載終盤、父さんは他界に行った。
やっと父さんのことから解放されたら
今度は自分が不安障害になって、
漫画を描ける時間は半減された。

少し頑張って原稿を描くだけで動悸も不安もなる。
薬を頼るしかない。

そして気付いたら母さんも70代になって
今度は母さんのことを悩む。

今まで色々頑張ったけど、今は頑張る権利すら奪われた。
俺は、多分「選ばれなかった」。

ふっと思いましたが
漫画家に居られる人は、少なくても
経済的に「親を扶養」のことに悩まされない。
あとは「漫画を描けるくらい健康な体」がある。

すごく貧乏な水木先生でさえ、
両親は健在で経済的に水木先生をサポートできるくらい余裕があった。
腕一本が無くなったが、病気らしい病気はなかった。
死ぬまで80代、ずっと漫画を描けることができた。

俺もそれくらい条件、欲しかった。

今になってやっとある程度貯金をできて
Fanboxで収入を補うから、まだ運がよかった方かもしれないけど
やっぱり悔しいと思う。

ヒットしなくてもいい。
しかしせめて、自由に描きたかった。

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