2016/07/27
方向性
”なんで新人作家は連載前にいくつ読みきりを描かせる?”
という話題。
実は、作家は作家として形が固まるまで
方向性を見つけるという段階があります。
”自分だけしか描けない”ものを見つけるまで、
いくつ作品を書くのが必要。
そして、作家と編集の仕事を進むのやり方は一人一人違う
(微妙なやり取りと作家の自分ルールなど
だからよみきりの段階でこれを確立必要があります。
あと、1つ1つ読みきりによる作家の実力の伸び方を観察も必要。
方向性を見つけるに関して
野味を作るときにとてもいい経験があった。
レオさんはそれまで基本的にギャグしか描けない作家ですが
ドラゴンボール好きだから、何となくバトルも出来そうな感じ。
で、ある日そう言った:
”すごく病的な、ホラーチックのバトル漫画をやってみたい。
人の首を切る的な。”
俺は『いいよ、描けば?』と言った。
やるなら思いっきりで、巻頭カラー3ページやるよ
ついでにページ数も思い切りでいいよ、35ページくらい描いていい。
原稿料は高めでやるから安心して、と言った
そして、1作で化けた。
今まで全然想像できないの表現性、独特さが濃すぎるほど出てくる。
まあこの人だから1作で済むだが、普通は3、4作かかるだろ。
でもこういう方向性を考えるのはとても大切。
連載中で探すのも可能だけど、正直もっと難しいから
いくつ読みきりに渡って”自分はこういう方向に行ってみよう”
という意識と自覚が強いほど、
作家として力強く可能性を広げるんだ。
これは、担当しかできない事だよね。
方向性って自分で見つける人もきっと多いけど
結構の新人さんは、こういうきっかけを与える人のも必要のはずだ。
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