2013/03/10

空気感

http://www.comibook.com/cb4873
今年はケモノ同人を1冊を作りました。これは2冊目。

基本的にイメージは”ケモノ漫画誌”という感じで作った。
一部のイラスト以外、100ページは全て漫画
同人より雑誌寄りバランス感覚。

二次創作ではなくオリジナル、そしてマイナージャンルの本として
異例な売り上げと思った。
1冊目はびっくりするほど売れたが2冊目は若干だがさらに上に行った。
手応えがあった感じがする。

この冊のメンバーは実力がそれなり良い
中にプロクラスの人も居るし、
表紙もカラーがそれほど上手くない俺ではなく
”楽しくて美しい”という絵を描ける人が上手くやってくれた。

時間も無いし、俺はあくまでもサポート役なのでページが少ないが
それはそれで正解と思った。

この本に特定の空気感を作りたい。

正直、メジャーな作品なら面白いさえあれば通じるだが
マイナーな作品になると、面白いでも通じない時が多いから
通用できる本を作るのは難しい。
本として部数はある程度に少なくなると正確に読者まで届けないからね。

ケモノは台湾の漫画に似てる空気がある。
”マイナーだから怯えて素直に好きになれない”

誰も”成功”を待っていて、その後から応援する感じがあった。
要するにマイナーはメジャーになるまで大抵の読者は動かない。

マイナーの頃でも応援してくれる人はあくまでもファンだけ。

ある意味それは面倒だった。
面白い作品を描ければいいと思う時期もあったが
しかし編集面になると違う。
”読者は応援しやすい空気”を作らないといけない。

そんなの想いでこの本を作りました。

ある意味、そんな条件を満足できるために
漫画の面白さはそれほど関係ない。

しかし基本的にこの本のメンバー実力があるから
ネーム直すサポートは最低限でも
彼らは作品を描ければ面白さは勝手に溢れる
だからこそ俺は編集として別の仕事をやってもいい。

編集の仕事は仕事をやるだけではなく
仕事をやらせるも重要だった。
俺は細かい指定はしていない。
基本的に”この方向にこれくらいやってくれ”言うだけ。

しかしみんなはその指定を超えてくる。
正確な人材は正しい位置を置ければ勝手に回っていく、って感じ。

そして本を売れた分、報酬も貰えて、みんなもやる気を出ていて
1の時まだ恐る恐る感じだが、3の打ち合わせになると
みんなは楽しくて早く作りたい気持ちが伝えてくる。

これは楽しい。しばらくこの好循環を続けたらいいな。

漫画家として作品を描き続けるのは一番の夢。

でも、いつかケモノ雑誌がこの世に生まれてくる
普通に読んでくれて、普通に分かってくれて、メジャーじゃなくても
ごく普通に本屋に置かれて、たくさん人を楽しめる。

そんなの日がいつか来るといいな。

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