2015/05/12

未来に行くの方向

ちょっと学校の話を考えます。

漫画の学校にほぼ必ず当たる話題は
『本当にプロになれる?』という質問。

日本の場合は雑誌や出版社が多くて
倍率が異常に高くても、
『漫画賞を取る、デビューする、連載取る』
という段取りは基本的に通用する。

でも台湾はそういかない。

まず漫画賞の数が少ない。
毎年行う漫画賞は5つがあるかどうか分からない。
不定期の漫画賞を入れても10種類前後。

そして賞を取る=デビューと連載に直結
と限らない。

出版社は、新人を育つ技能は弱い。なので
基本的に、賞を取る=即戰力が欲しいと言ったところです。

連載できるレベルに近い受賞者が
異常なスピードで連載のチャンスが回ってくる。

でもそれ以下レベルの人はすごく大変。
アシスタントもやれる機会が少ないから
『頑張ってレベル10になった中途半端な新人が
レベル20まで上がる方法があんまりない』という。

まあそこが学校が要る訳だが、別の問題は
出版社の種類が少なくてあらゆるスタイルの新人を対応できない。

乱暴の言い方ならエロ漫画を描きたい人は
投稿できる新人賞はゼロと言ってもいいくらい。

そこが非常に苦しいな所です。
青年漫画も少年漫画も投稿できる漫画賞が少ない。

だから、新人はネットのブログとかで
自分のブランドを作らないといけない所が大きい。
ある意味日本の未来も似てる状態になるが
台湾の現状じゃ緊迫性が高い。

でもようするに
『自分作品のスタイルを確立して、
正しい相手(出版社)に作品を渡す』
という姿勢が非常に重要と思う。

それは難しいと思うけど
野味雜煮を作るときにすごくいい経験を得た。

ケモノは思い切りマイナージャンル。
台湾では普通に料理漫画すら無い現状では
ケモノで連載を取るのがありえないくらい。

でも取った。
機甲盤古で。
しかも割と続けてた。

ああ、だから逆だったのか!
料理漫画もケモノ漫画もないだからこそ
どちらを作るのも同じくらい難易度か!

そして野味雜煮を作った。
同じく大体の人はそう言った:
『こんなじゃ売れる訳が無い。
同人誌の世界は二次創作ばかりでオリジナルが売れ無いから
さらにマイナーのケモノ同人誌が売れる訳が無い。』

売れた。

そういえばある意味に俺はやった事は
プロとして連載を描くだけではなく
このジャンルが行ける、という証明もやった訳。

結局こういう事はプロも同人も
ブラントとアイデンティティーがしっかり持てれば
色々が可能なんだ。

誰よりマイナーなジャンル描いてた俺が
誰よりこういう所に迷う人にサポートできるかもしれない。

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