2014/11/01

ネームと情報のタイプ

えーと、最近コミックビームを読んでみたが
なんか変と思った。

マイナーはずなのに漫画のネームとして
メジャーの漫画とほぼ同じ。
もっと奇抜や実験的なやり方があると思ったのに。


と、最近はネームはなんだろうと考えている。
本質的な話。ちょっとぼんやりだが書いてみる。

ネームの構成要素はコマ(絵)、吹き出し(セリフ)
あと枠の外(これは上手く説明できないけど、
多分”意味がある、意識的にこの2つ以外の意味を配置する”)

コマの絵は”具体的の情報”を伝えるため
セリフは”抽象的情報”を伝えるために
バランス良く組み立て

余白は”映像編集”の意味で、
言葉でも絵でもなく、映画監督の意味で
”構成”で伝いたい事を表現する。

この間に言ったメタの要素はこの辺りにある。多分。
つまり、より1段高い所に全体を把握して
低い所に”コマで絵、吹き出しでセリフ”を
見せるという形になっている。

手塚先生はそれが極めて上手。
先生の作品が映画ぽいのは、絵がリアル訳ではなく
そこに”意図的に”把握できるだから。

この意味で考えればすごいよ。
実際、手塚先生のネームはあの時代よりずっと先でした。


そして”この時代のネーム”は、あると思います。

一言で言えば”情報の密度と質”だが
セリフが多いだけでいい訳じゃない。

ハガレンや暗殺教室、ワールドトリガー
ああいう作品のネームは、あんな感じです。

そして僕のヒーローアカデミアの作者も
多分最近それを分かった。
彼はそのタイプの作家じゃないと思ったが、本当に頑張って
現代のネームを手にいれると思った。

この意味では、未来の漫画はけっしてカラーでいいじゃない
”色”という情報も、必然的に”作者の意思”を含めないといけない。

ただ色を付けるだけじゃ意味が薄い。
だって映画もアニメも既にフルカラーの上に音もある
さらに動けるし。

なら大量製造のやり方で
色指定してアシスタントに鮮やかに塗らせるという方法は
次の時代のカラー漫画の形じゃないと思う。

ネットの時代では情報の価値は下がるから
今更”大量製造”向けの作品はどんどん不利になる。

”意味”の質をしっかり練れないといけない。

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