2011/04/16

地力

荒川先生の”銀の匙”、2話まで読みました。

...........なんとうか、素直にすごいなと思いました。

普通、こういうジャンルの漫画は青年漫画でも難しいのに
少年誌でやるのに違和感はない。

情報の濃さ、これほど少ないページで
5人くらいキャラクターをしっかり立てた。

しかも、2話目まだ”キャラクター紹介”の序盤
ここまで読ませるとは、本当に凄い。

並み作家だったら殆どこの話でアウトだぞ。

過剰の感情描写、無駄に大きなコマと派手な演出を
一切使わない所が”地力”を感じられる。

同じストーリー、同じ構成やキャラでも
こんな作品を描ける人は、多分今の日本でも2人目を見つけない。

この意味では”漫画自体は面白いなら小細工がいらない”
というやり方を見せました。

そういえば、この人の作品はいつもそうなんだ。

ハカレンは比べて派手な演出があるから気付けなかったが、
この人は絵や演出で魅せた作者ではなかった。

良質のストーリーで魅せたタイプ。
この意味では、手塚先生の作り方とと同じ。

あの人は女性だけど色んな意味で”働けていた”。
だからこんなに強いだろう。だからこそしっかり内容を書けるんだ。

人間はやっぱり、働かないと強くになれないですね.....


この漫画を読むと、何となく今まで
”少年漫画はこう描くべき”マンネリのイメージを壊した。

演出はあくまでも演出、キャラはあくまでもキャラだった。
使い方はいくらでも自由になる。

この意味では、荒川先生は凄かった。
1つ作品1つ作品で、今まで見た事が無い作品を作ってくれた。

こんな作家が居る限り
漫画はいくら作られても、”極限”が無いと思う。

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