2015/03/22

あの感情を描くのは



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昔の魔法戦争という作品を出してちょっと見た。
懐かしいな。そしてすごい。

終盤大学生後半時期のレベルアップはすごい。
絵より内容の方がすごいと思った。

多分俺自身しか分からない、
それはただ好きな事を描くではなく
あらゆる『感情』を描けるようになった所がすごい。

人はゴミのように死ぬとか
魔王と魔物の気持ちとか
絶望とそれでも愛してる気持ちを
そして邪念と悪意など、一気にその時期で描けるようになった。

荒削りだが、要点が掴めてた。

あれは簡単じゃないんだ。
社会経験ほぼゼロの20〜21歳で描けるもんではないと思う。
その直前までよくギャグで逃げる
シリアス話が描くとかなり高確率で失敗するのに。

俺はそこでプロへのチケットを手にいれたと思う。

簡単で言えば、普通漫画を描く人は
日常の気持ちを描くのが出来ても
非日常のシリアスを描くのに大きな壁がある。
厚みが描けなく、どうしても嘘ぽくに見える。

あれを描けるようになるのが
作家自身は独特な『感情の解釈』を出来ないといけない。
つまり画力ではなく、監督力が必要なわけだ。

例えば『人はゴミのように死ぬ』のは
絵で描くではなく、人はゴミように価値がない
そして死体が異常な散り方という感覚を理解しないといけない。

そしてこういう物を話として組み込めて
物語としてそれを調味する能力が要る。

これは、『漫画は絵で描く』という次元で考える人は
決してできない。

そりゃ大学前半の俺が出来なくてすごく悩む訳だ。
これは割と難しいなんだよ。

高校まで
『 漫画ってアイデアがあってストーリーもあれば描ける』
基準で描いてたのに

大学になるとハードルがぐっと上がって
『あらゆるジャンルと感情を応じて自分独自な解釈を 』
くらいになった。そりゃ悩むよな。

しかもこの課題が自分は自分に与えたもんだ。
誰かが要求された訳じゃない。

20歳前後でずっとそのレベルの課題を向かって
独りでそれと戦って、そして十何回も失敗した。
多分2千ページくらいの量。

普通ならその答えを辿り着けたまで諦める、
或いは画力を上がる練習にシフトするはずだが
その時の俺は本当にその形を見えない物を探し続けてた。


今こそ言えるけど、俺の才能がすごいな。
それ決して絵の才能じゃない。
『物語を描く』の才能。

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