2012/08/07

幸せな奴隷達

ゴールドドラゴンのシナリオ。

この読みきりの話は、基本的にストーリーは非常にシンプル。

ゴールドドラゴンのキャラクター紹介と、
立ち上がって戦う人間と出会えて
ゴールドドラゴンを勝ち取って、世界征服の夢を続く!

という話だけ。

一応経済学のトリックを付けて欲しいだが
専門外なので今の所は思い付かない。

でもこの話は一番面白い所は”悪役の視点”で話を進む事。

少年漫画の読みきりでは
このタイプの話は極めて少ない。

理由は、この手のストーリーは難関を乗り越える、
そして爽快感を与える事は非常に難しい。

ドラゴンクラスで悪役しかも主役なら
初めからレベルが高く、敵は作りにくい。

作っても、”悪は最後が勝ち”のストーリーも後味が悪いから
構成面は難点がある。

この点を悩んだが、打開策が見つけた。

”人間は金の奴隷になればいいんだ。
自由だけど不幸な主人より、幸せな奴隷になりなさい”。

この話、最後がこんなの結末だった。

この考えは一応道徳として悪だけど割と現実的。
しかも半々くらいの人間は実際にそう考えているでしょう。

つまり悪役の持論を肯定する。

ある意味、善人の理想を肯定するのは当たり前。
逆に悪役の立場で”正しい”を探せば、
割と新鮮な切り口になると思う。

ゴールドドラゴンの夢は金で世界征服。
昔のドラゴンような恐怖と暴力を人々を支配じゃなく
彼は金を与えて、人間は喜んで奴隷になっていく。

そう、”奴隷になった人間はちゃんと幸せなっていく”
の所がこの話のキモ。

風刺だけではなく、この視点なら実は肯定の方向として物語を描ける。

自主意識は持っているのはいいけど、
現実にそんな能力が必要の人間は割りと少ないで済む。

多数の人間は決められた事をやるだけで良いんだ。
考えても考えなくでも、幸せになる。

読後感は複雑で考えさせるが、面白いな話と思う。


そろそろみんなも、バカ正直の主人公を飽きた所だろう。
正しいの事を正しいを言うだけじゃ、何も学べない。

悪役は現実に居ると迷惑だが、漫画の中に誰も迷惑をかからない。
なんなら今の時代では、悪役でやらせる事はたくさんあると思う。

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