2021/04/07

上手すぎる

「めぞん一刻」を読み返してネームを分析する。

.......まじでキツいわ。
面白くすぎてすぐ夢中になって分析にならない。

とにかく、書いてみる。

まずは感情の描写は本当に上手すぎる。


ちょうどこの漫画のこのシーンを見て

確かに感情の描写はたくさんある。でもつまらない。
よくある「演出で誤魔化した」パターン。
感情自体はあんまり深みがない。ありがちでつまらん。

ええ、うまい料理なら量が少ないでも美味しい
まずい料理はたくさん出しても、うざいだけ。って感じ。

「めぞん一刻」の感情描写は、面白いんだ。
そう、感情自体への理解は深い、しかも描写は簡明。


『良いものの上に密度が高い』。もう宝石状態みたい。


この前に書いた『誤解の使い方』も上手いけど、
それも「感情の理解」に含められるから
高橋は人間性をしっかり理解している。

そして、1話の中にテンポが良すぎる
振り幅が大きく。1話の中には七転び八起き。
省略の方法も上手いが、
『出し惜しみしない』のが非常に重要。

担当した作家はよくそういう話している
『ここの話が大事だからたっぷりページをかけたい
ゆっくりじっくり描きたい』
結局だらだらのネームになる。


でも
「めぞん一刻」は良いアイデアでも1話で描き切る。
だからこそ、質の密度を維持している。

これは物凄く難しい。こんなの大ヒット作だから
引き伸ばしたいならいくらでも引き伸ばせるのに。

うーん、ざっくり言えばこんな感じだけど、
感情の理解は結局EQの要素だから
人の心をたくさん理解するしかない。

でもこの作品を描いてる高橋先生は20代でした。
結局、こういうことはセンスや才能があるんだな...

『全部描き出せない、あえて余白を残す方が想像させる』
これも含めて、人間の感情ですね....

「めぞん一刻」はあだち充と違うの余白を使って
面白くに描いてました。

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