2011/09/17

善の格下げと悪の格上げ

知り合いはある小説の事を言いました。

確かに金庸の小説、序盤の1巻はこういうエピソードがあった。

主人公は最初の頃に善良、そして大志を持っている。
この世の平和を取り戻したいスタートで頑張る。

で、主人公はある無理な事を強いられたから仕方なく
ちょっと譲歩をした、大局のために小さいの悪行をやりました。

その時点、読者まだ”まあこれくらい仕方ないですね”
まだまだ主人公が良いやつと思っている。

だが、数々の事件と遭う度に
こういう”目標のすり替え”は何度も起こりました。


主人公の善行は段々ランクダウン、悪行はどんどんスケールアップ。

いつのまに、善行のスケールは悪行の下回りに。

読者は”あれ、こいつなんか少しずつに微妙になってきた?”
と思えるようになった。

そして1巻の最後、
いよいよ大きな悪行をやった主人公をやって悪役になって
........そして主人公が交代しました。

こういうシチュエーションは面白いと思った。
漫画ではあんまり見られない(大体いきなり悪堕ちのケースが多い)

人間の成長として描かれる成長譚作品は割と多いが
こういう逆方向の作品はあんまり無い。

しかし結構ドラマチックと思う。

それに、実は思ったより多いと思う。現実に。

何度も目標のすり替えで、
志は格下げされて気付けてない人は見た事がある。

道徳で描ければインパクトが一番大きい、機会があればこれを描きたい。
これはなかなか良いシナリオになりそうだ。

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